せぼね(胸椎)またはこしぼね(腰椎)の椎体と言われる円柱状の構造をした部分が圧迫されることによって骨が折れる状態を指します。高いエネルギーの外傷(事故や転倒など)が原因となる場合もありますが、高齢者や骨粗しょう症の方は、ちょっとした日常生活での衝撃(しりもちをついたり、重いものを持ったり)が原因となることもあります。
症状
背中や腰部の激しい痛み、骨折した部位の圧痛、動作制限、姿勢の変化、しびれや運動障害などです。また、重度の場合には、内臓や神経組織に影響を与え、尿や便のコントロールが難しくなることもあります。
治療
骨折の程度や患者の状態に応じて異なりますが、一般的には、安静、コルセット着用して骨が自然にくっついてくれるのを待ちます。3-6ヶ月間かかります。
骨粗しょう症の方で骨折している部分がぐらぐらしてくっつきそうにない場合や、痛みが強くて動けない場合が続いている場合には骨折している円柱状の骨の中にセメントを注入する手術(経皮的椎体形成術:BKP)を行う場合もあります。
また重度の場合や神経への影響がある場合には椎骨を固定する手術や、椎骨を安定させるための手術が行われることもあります。
予防の観点から骨粗しょう症の予防や骨の健康を保つための適切な運動や栄養も重要です。