首の後ろにある椎骨動脈の血管の内壁が剥がれる状態です。これにより、血流が妨げられて脳梗塞になったり、壁が破れてくも膜下出血になったりすることがあります。椎骨動脈は、脳への血液供給に重要な役割を果たしているため、この状態は重篤な場合があります。
症状
頭痛、めまい、視覚障害、首や頭の痛み、吐き気や嘔吐などがあります。これらの症状は突然現れることがあり、特に首の動きや姿勢の変化で悪化することがあります。また、一部の患者では症状が軽度である場合もありますが、重篤な場合は脳梗塞や出血などの合併症を引き起こす可能性があります。
原因
急激な頭部や首部の動きや怪我、外傷、または首の血管に対する長期間のストレスが関与しています。特に交通事故やスポーツの怪我、あるいは日常生活での首の強い動きによって起こることがあります。
治療
症状の重症度や解離のタイプに基づいて決定されます。急性期の場合は、安静や血圧の管理などの保存的治療が行われることがあります。また、血栓性解離の場合には抗凝固療法が行われることもあります。
一方で、重篤な状況では手術が必要になる場合があります。手術は、解離してこぶのように大きくなった血管が破れるのを防ぐためにカテーテルを使ってコイルを中に詰めたり、血管に血をいかなくするために頭を開けて、クリップを使って血管を遮断したりします。
その後のリハビリテーションや生活習慣の改善も重要です。