自分の意思とは関係なく勝手に体の筋肉に力が入ってしまう病気です。体の全ての筋肉に起こり得ます。
まぶたの筋肉が勝手に動く(眼瞼痙攣)、首が勝手に傾いたり回ったりする(痙性斜頸)、手や足に勝手に力が入る(書痙など)、耳が勝手に動くなどの症状があります。また、イップスもジストニアの一つとも言われ、同じ動作を繰り返すようなスポーツ選手や音楽家に出現するジストニアを職業性ジストニアと呼びます。
原因
主に脳の運動制御システムの異常によって引き起こされます。他の疾患や特定の薬物の使用によって引き起こされることもあります。自然に治癒することはほとんどありません。
特徴
定型性: ジストニアの症状は一般的に一貫性があり、特定のパターンで繰り返します。症状が急激に左右に変動することは通常ありません。
動作特異性: 特定の動作や環境が症状の出現や悪化に影響を与えることがあります。たとえば、特定の動作を行うと、症状が顕著になることがあります。
感覚トリック: 症状を一時的に改善させるために特定の感覚刺激を使用することがあります。例えば、触れることで症状が和らぐことがあることがあります。
共収縮: 拮抗筋が同時に収縮し、運動が円滑でなくなる現象が起こります。これにより、日常の運動や動作が困難になります。
早朝効果: 朝起きたときに症状が比較的軽いことがよくあります。一般的に、症状が軽い患者にみられる現象です。
オーバーフロー現象: 特定の動作を試みると、その動作とは関係のない場所の筋肉が不随意に収縮することがあります。これにより、不必要な筋肉の働きが生じることがあります。
治療
薬物療法(効果が乏しいことが多い)、ボトックス治療(一時的な改善が見込まれる)、
根治を目指す場合は、手術(熱凝固療法、脳深部刺激療法)、定位放射線治療(ガンマナイフ)、集束超音波などがあります。