腰痛、下肢の痺れ
腰痛といっても原因は様々です。MRI、レントゲンで診断がつくものと、腰部の診察によって診断がつくものがあります。
腰椎の病変のみではありません。腹部大動脈瘤、腹部腫瘤、尿路結石なども考えなければなりません。
MRI、レントゲンで診断がつくものとしては
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎すべり症(変性、分離)
・圧迫骨折(胸椎、腰椎)
・胸髄腰髄腫瘍
などがあります。
痺れ麻痺などの症状がない、画像上異常が少ない腰痛は以下の疾患があります。
・椎間関節捻挫
ぎっくり腰の原因とも言われる5つの腰骨のそれぞれをつなぐ関節の捻挫です。
・脊柱起立筋
真ん中の背骨のすぐ脇を縦に走る筋肉に痛みが出現します。
・上殿皮神経
腸骨を乗り越えるように何本も上殿皮神経が筋肉を貫いて上に走ります。腸骨に沿って横に広がって痛みが出現します。
・仙腸関節痛
仙骨と腸骨の関節の痛み。尾てい骨横あたりを圧迫すると痛みが出現します。
・梨状筋症候群
足を後ろに蹴る時に使う筋肉の痛みや、その下を通る坐骨神経の症状が現れることもあります。お尻にゴリゴリする筋肉があり、そこに痛みが出現します。
急な痛みや強い痛みの場合は、鎮痛薬の他に、それぞれの腰痛の原因に合わせて、ブロック注射も行います。
慢性的な腰痛になると、原因が一つではなく様々な要因が重なっていることが多く、治療が困難です。姿勢、睡眠や運動を含めた生活スタイル、ホルモンバランスの変化、自律神経失調、天候気圧の影響、メンタル的な状態にも左右されます。改善させられる部分を見つけて少しずつ変えていく行動も必要です。治療は西洋薬だけではなく、漢方や、リハビリテーション、鍼、整体、有効な手段は様々です。体に合った方法を探しましょう。