まず、緊急を要する脳の疾患がないかどうかを診断する必要があります。当院ではMRI検査を実施しています。
次のような病気が含まれますが、これらは突然頭痛が現れることがあります。
くも膜下出血
脳出血
椎骨脳底動脈解離
可逆性脳血管攣縮症候群(RCVS)
静脈洞血栓症
脳腫瘍
頭部外傷
脳腫瘍はゆっくりと成長することがあり、数日から数週間にわたって頭痛を引き起こすこともあります。
MRIで異常が見られない場合は、頭痛の始まりや痛む部位、他の症状などを詳しくお聞きし、原因を探ります。各疾患には特徴的な症状がありますので、気になる点をお教えください。
片頭痛
緊張型頭痛
群発頭痛
後頭神経痛
頚椎症
低髄液圧症候群
自律神経失調
三叉神経痛
髄膜炎
薬物乱用性頭痛
コロナ後遺症(Long COVID syndrome)
など
めまいといっても、立ちくらみ、ふらつき、グルグルする、ふわふわする、バランスの悪さなど、様々です。
脳神経外科的な観点では、小脳や脳幹の病変により体のバランスが崩れることがあります。脳梗塞、脳出血、脳腫瘍などが原因となることがあり、これらの多くはMRIで診断可能です。
他にも、内耳の前庭器官に関連する疾患(良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎、持続性知覚性姿勢誘発めまい)や、自律神経調節障害、貧血、脱水、電解質異常などもめまいの原因となることがあります。
まず何よりも、突然症状が現れた場合は、すぐに病院を受診してください。
このような突然の症状は脳卒中(脳梗塞、脳出血など)の可能性があります。
また、首の後ろも痛み共に手の痺れや、力が入りづらい感覚がある場合、
頚椎硬膜外血腫や硬膜下血腫も考える必要があります。
緊急手術が必要な場合もあります。
手足の麻痺の原因としては、脳、脊髄、末梢神経、神経変性疾患、電解質異常、低血糖、脱水症状などが考えられます。麻痺の特徴で疑う病気が異なります。
・脳が原因の場合
片側の腕全体、片側の足全体、片側の腕足全体の麻痺になることが一般的です。急性の疾患、例えば脳梗塞や脳出血の場合、ある日突然に症状が現れることがあります。逆に、脳腫瘍などの症状は徐々に進行し、時間と共に症状が明らかになることがあります。
脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など
・脊髄が原因の場合
片側が多いですが、病変によっては両側に症状が出ることがあります。しばしば痺れや感覚障害などの症状を伴います。脳とは異なり、肩だけ上がりづらい、足首だけ上がりづらいなど、部分的な麻痺が起こることが多いです。
頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、頚椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアなど
・末梢神経が原因の場合
基本的に片側で起こり、しばしば痺れを伴います。脊髄との区別が難しい場合もあります。
例えば、手首から先が麻痺する橈骨神経麻痺や、足首から先が麻痺する腓骨神経麻痺などが挙げられます。
橈骨神経麻痺、腓骨神経麻痺など
手の痺れ、頸部痛
まず何よりも、突然症状が現れた場合は、すぐに病院を受診してください。
このような突然の症状は脳卒中(脳梗塞、脳出血など)の可能性があります。
また、首の後ろも痛み共に手の痺れや、力が入りづらい感覚がある場合、
頚椎硬膜外血腫や硬膜下血腫も考える必要があります。
緊急手術が必要な場合もあります。
・脳が原因の場合
片側の腕全体、片側の足全体、片側の腕足全体の痺れになることが一般的です。急性の疾患、例えば脳梗塞や脳出血の場合、ある日突然に症状が現れることがあります。逆に、脳腫瘍などの症状は徐々に進行し、時間と共に症状が明らかになることがあります。
脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など
・頚椎が原因の場合
腕から手の先まで全体的に痺れるよりも、腕の内側や外側、または特定の指が痺れることがあります。また、頚部痛の場合もあります。
頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、頚椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症など
・末梢神経が原因の場合
頚椎と痺れ方は似ていますが、特に薬指の半分で痺れが感じられる場合にはこれらの疾患を疑います。
手根管症候群、肘部管症候群、橈骨神経麻痺など
それ以外の痺れ
両手両足の先端に痺れを感じる手袋靴下型の症状は、糖尿病やアルコール、ビタミン不足、内分泌疾患、血流障害、自律神経調節障害などが原因として考えられます。
腰痛、下肢の痺れ
腰痛といっても原因は様々です。MRI、レントゲンで診断がつくものと、腰部の診察によって診断がつくものがあります。
腰椎の病変のみではありません。腹部大動脈瘤、腹部腫瘤、尿路結石なども考えなければなりません。
MRI、レントゲンで診断がつくものとしては
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎すべり症(変性、分離)
・圧迫骨折(胸椎、腰椎)
・胸髄腰髄腫瘍
などがあります。
痺れ麻痺などの症状がない、画像上異常が少ない腰痛は以下の疾患があります。
・椎間関節捻挫
ぎっくり腰の原因とも言われる5つの腰骨のそれぞれをつなぐ関節の捻挫です。
・脊柱起立筋
真ん中の背骨のすぐ脇を縦に走る筋肉に痛みが出現します。
・上殿皮神経
腸骨を乗り越えるように何本も上殿皮神経が筋肉を貫いて上に走ります。腸骨に沿って横に広がって痛みが出現します。
・仙腸関節痛
仙骨と腸骨の関節の痛み。尾てい骨横あたりを圧迫すると痛みが出現します。
・梨状筋症候群
足を後ろに蹴る時に使う筋肉の痛みや、その下を通る坐骨神経の症状が現れることもあります。お尻にゴリゴリする筋肉があり、そこに痛みが出現します。
急な痛みや強い痛みの場合は、鎮痛薬の他に、それぞれの腰痛の原因に合わせて、ブロック注射も行います。
慢性的な腰痛になると、原因が一つではなく様々な要因が重なっていることが多く、治療が困難です。姿勢、睡眠や運動を含めた生活スタイル、ホルモンバランスの変化、自律神経失調、天候気圧の影響、メンタル的な状態にも左右されます。改善させられる部分を見つけて少しずつ変えていく行動も必要です。治療は西洋薬だけではなく、漢方や、リハビリテーション、鍼、整体、有効な手段は様々です。体に合った方法を探しましょう。
勝手に体が動いてしまう 痙攣(けいれん)や不随意(ふずいい)運動
・手足がガクガクする
大まかに「てんかん性痙攣発作」とそれ以外と「非てんかん性けいれん発作」に分けられます。
てんかん性痙攣発作:
脳の神経細胞の異常な活動によって引き起こされます。この種の発作は、短時間の意識喪失や不随意の筋肉収縮、全身または一部の痙攣を特徴とします。てんかんは脳の構造異常や、脳卒中、腫瘍などの脳疾患が原因となることもあれば、原因が不明なことも多いです。診断にはMRIや脳波などが行われ、薬物療法が一般的です。原因が特定できた場合には手術をしててんかんの原因を治療することもあります。
非てんかん性痙攣発作:
てんかん以外の様々な要因によって引き起こされることがあります。これには、脳の外傷、感染症、代謝異常、薬物の副作用、または神経系の他の問題が含まれます。非てんかん性痙攣発作も異なるタイプがあり、一時的な意識喪失や筋肉のけいれんが起こることがあります。
心因性非てんかん性発作:
精神疾患の中には痙攣発作のような症状が起こることもあります。
・顔がピクピクする
顔面痙攣
眼瞼痙攣
耳痙攣(Ear moving syndrome)
・手に勝手に力が入る
書痙
・首に勝手に力が入る
斜頸
・手が震える
本態性振戦
パーキンソン病 など
認知症
認知症=物忘れ というイメージがあるかもしれませんが、
物忘れの他にも、
やや複雑なことについて、理解したり、記憶したり、反応したりするのが困難になってきた
今まで普通にやっていたことの段取り、手順が下手になってきた
他人への配慮できなくなった
会話のつじつまが合わない
変なものが見える、変な音声が聞こえる
など、さまざまな症状があります。
認知症の原因は、
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症の順に多くなっています。
・アルツハイマー型認知症
・脳血管性認知症
・レビー小体型認知症
・その他の認知症
手術で治せる認知症
・慢性硬膜下血腫
・水頭症
若年性認知症
65歳未満の認知症発症
頭部打撲
まず、交通事故や高所からの転落など、強いエネルギーがかかった頭部打撲についてはすぐに救急車を呼んで対応しましょう。
急性硬膜下血腫、急性硬膜外血腫、脳挫傷、外傷性くも膜下出血など、命に関わるような重傷の頭部外傷の可能性があります。初期段階では意識が良好であっても急激に意識が悪くなることがあります。
また、頭部打撲から数週間〜数ヶ月後に慢性硬膜下血腫が発生することがあります。脳の萎縮が少ない若年者には稀ですが、年齢を重ねていくにつれて発生する可能性が高まります。血液が片側に溜まると反対側の手足の麻痺が出現することがあります。両側に溜まると頭痛が生じることもあります。血液の量が多い場合、ぼんやりした意識状態に陥ることもあります。いつもより会話のスピードが遅い、話の辻褄が合わないなどで受診されることも多いです。
さらに、頭部外傷から数日から数週間経って、軽度外傷性脳損傷(mTBI)が起こることがあります。様々な症状が現れ、その程度も軽いものから重いものまでさまざまです。記憶力、理解力、集中力の低下や麻痺や痺れ、味覚、視覚障害など多様な症状が出現することがあります。これらの症状は長期間にわたって持続することもあります。
mTBIでは、画像検査上では大きな異常が見られないことが特徴があります。そのため、病院でも理解されにくいこともあります。
子供の頭部外傷
お子さんが頭部をぶつけた際に、多くの方が受診されますが、子供は自分の症状を伝えるのが難しいことがあります。そのため、頭部の画像検査を行うべきかどうかは重要な問題となります。
当院ではMRIを導入しており、この検査は放射線の被曝がなく、安全に行うことができます。ただし、検査中はしばらく動かずにじっとしてないといけないので、撮影が困難な場合や、CTが適切と思われる場合には他の医療機関をご紹介させていただくこともあります。まずはご相談ください。
頚部、腰部打撲
頚部と腰部の打撲により組織、筋肉、骨に損傷が起こります。
軽傷の場合は、頚椎捻挫、腰椎捻挫などがあります。受傷したばかりの炎症が強い時期の治療はまず安静、冷却です。1、2週間経って、炎症が落ち着いてきたら適切なストレッチ、理学療法、鍼灸などが行われ、症状の緩和や回復を促進します。
重症の場合、
頚椎、胸椎、腰椎骨折、胸腰椎圧迫骨折などがあります。
骨折の形によっては手術が必要な場合があります。
さらに重度の場合は脊髄損傷まで至った場合は受傷直後より痺れ、麻痺、呼吸困難も起こすこともあります。
当院では外傷の治癒促進の効果のあるO2 roomを完備しております。
治癒促進や、治癒遅延などでお困りの方はぜひお試しください。
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