燕三条 すごろ脳脊髄クリニック
医療法人社団 樹央会
2024.03.25 オンライン診療を開始いたします。 2024年4月1日より オンライン診療を開始いたします。 担当は 勝木将人 医師にお願いしております。 平日 19:00- ...
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脳の血管が詰まり、血液の流れが止まることで脳細胞が酸素や栄養を得られなくなり、ダメージを受ける状態のことです。この状態は、急性期の医療が重要であり、早期の対処が後遺症や合併症の軽減につながります。


症状
大事なのは突然出現することです。片側の手足の麻痺や痺れ、めまい、歩行のふらつき、呂律が回らない、言葉が出てこない、視界の一部が見えない、など詰まった血管の場所によってさまざまな症状が出現します。


原因
血栓やプラークや血管を細くするような要素を持っている場合が原因となります。具体的には高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などが多いです。その他にも心房細動などの不整脈が原因のこともあります。


脳梗塞の治療法
症状の出現、発見からの時間が早ければ、血栓を溶かす薬を使う治療や、カテーテルで血栓を吸引または引きずり出して回収する治療を行うことで、広い範囲が脳梗塞になるのを助ける治療ができるかもしれません。
その後の治療では、再発予防やリハビリテーションを行います。薬物療法や生活習慣の改善、リハビリテーションプログラムによって、患者の状態を改善し、再発を防ぐための支援が行われます。


脳梗塞は、急性期の早期対応が重要な病気です。おかしな症状があればすぐに病院を受診しましょう。また、何よりも脳梗塞にならないことが大事です。予防できる可能性もありますので、脳ドックや定期検診などをお勧めします。

脳の細い血管が破れて脳内に出血する状態です。一般的な症状は頭痛、嘔吐ですが、出血箇所によって症状が異なります。多量の出血の場合、命に関わる危険性もあります。


多くは高血圧が原因で、以下の場所に出血が起こります。


・被殻出血、視床出血:片側の半身の麻痺や感覚障害が見られます。
・脳幹出血:意識障害を引き起こします。
・小脳出血:めまいやふらつきが現れることがあります。


その他の出血
・皮質下出血:脳の表面近くで起こります。高血圧以外の原因で起こることが多く、脳の血管が弱い病気や特定の全身状態(例えば、脳動静脈奇形、もやもや病、海綿状血管腫、アミロイドーシス、脳腫瘍)がある場合に起こります。


治療
初期治療では、血圧を下げ、出血を止める薬や脳のむくみを取る薬などを使用します。
重症化する場合や意識レベルが低下する場合は、救命のために手術が必要となることもあります。手術方法としては、開頭血腫除去術や内視鏡的血腫除去術があります。
軽症、超重症の場合には、手術は行わないこともあります。


損傷した脳の機能回復のため、リハビリテーションを行われます。しかし、完全な回復が難しいケースも多々あり、後遺症が残ることも考えられます。


何より高血圧や原因となる病気を発見して、未然に防ぐことが重要です。
定期検診や脳ドックをお勧めします。

くも膜下出血は、脳の表面にあるくも膜という膜の下で出血が起こる状態です。
主に2つの原因があります。

1.脳の血管にできたこぶが破れることによるもの
2.頭部を強く打つことで引き起こされるもの

重要なポイント

命に関わるのは、脳の血管にできたこぶが破れた場合のくも膜下出血です。
これは気づかずに血管にこぶ(動脈瘤)ができ、突然破れることで頭痛が現れます。教科書的にはバットで殴られたような痛みと表現されますが、中には歩いて病院を受診される方もいます。3人に1人が亡くなり、3人に1人が後遺症を残し、3人に1人が社会復帰できます。

治療
原因となる動脈瘤を潰す治療が主な方法です。頭蓋骨を開けて手術する開頭術と、カテーテルを使用する治療があります。出血の大きさや、動脈瘤の大きさ、形、場所などで治療方法が選択されます。

開頭クリッピング術では、脳のしわの隙間から動脈瘤を確認し、クリップを使って瘤を潰します。一方、コイル塞栓術では足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、金属のコイルを動脈瘤の中につめ込んで血液の流れを遮断します。

近年、カテーテルの分野では新たな機器が開発されており、フローダイバーターステント、WEBといった方法もあります。

予防と注意点
動脈瘤の治療がうまくいった後も集中治療が必要です。また、動脈瘤が破れた時点で、重症の場合は手術、治療をしても救えない場合もあります。

何より、未破裂の動脈瘤を発見し、予防的な治療を行うことが重要です。
動脈瘤が存在するだけでは症状は引き起こさないため、脳ドックを積極的にお勧めします。

首の後ろにある椎骨動脈の血管の内壁が剥がれる状態です。これにより、血流が妨げられて脳梗塞になったり、壁が破れてくも膜下出血になったりすることがあります。椎骨動脈は、脳への血液供給に重要な役割を果たしているため、この状態は重篤な場合があります。


症状
頭痛、めまい、視覚障害、首や頭の痛み、吐き気や嘔吐などがあります。これらの症状は突然現れることがあり、特に首の動きや姿勢の変化で悪化することがあります。また、一部の患者では症状が軽度である場合もありますが、重篤な場合は脳梗塞や出血などの合併症を引き起こす可能性があります。


原因
急激な頭部や首部の動きや怪我、外傷、または首の血管に対する長期間のストレスが関与しています。特に交通事故やスポーツの怪我、あるいは日常生活での首の強い動きによって起こることがあります。


治療
症状の重症度や解離のタイプに基づいて決定されます。急性期の場合は、安静や血圧の管理などの保存的治療が行われることがあります。また、血栓性解離の場合には抗凝固療法が行われることもあります。
一方で、重篤な状況では手術が必要になる場合があります。手術は、解離してこぶのように大きくなった血管が破れるのを防ぐためにカテーテルを使ってコイルを中に詰めたり、血管に血をいかなくするために頭を開けて、クリップを使って血管を遮断したりします。
その後のリハビリテーションや生活習慣の改善も重要です。

RCVS (可逆性脳血管収縮症候群 Reversible Cerebral Vasoconstriction Syndrome)

脳の血管が収縮し、痛みや他の症状を引き起こします。RCVSはその名の通り、逆転可能な(Reversible)状態であるため、時間経過とともに血管が元通りの形に改善します。
20歳から50歳女性に多く、一時的な激しい頭痛が特徴的です。他にも、めまい、嘔吐、視覚障害、けいれん、意識障害など、様々な症状が報告されています。これらの症状は、一時的で突然発症し、一般に数週間から数か月で自然に改善することが多いです。
RCVSの原因はまだ完全に解明されていない点があります。しかし、一般的なトリガーとして、ストレス、特定の薬物、妊娠、出産、または特定の疾患(全身性血管炎など)が関与している可能性が指摘されています。これらの要因が脳血管を一時的に収縮させ、症状を引き起こすと考えられています。
治療は、症状の軽減と予防が主な目的です。

1. トリガーの除去: RCVSの発症に関連するトリガー(ストレス、特定の薬物など)を特定し、避けることが重要です。これにより新たな症状の発症を防ぎます。

2. 痛みの管理: 頭痛の痛みを和らげるために、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や他の痛み止めが処方されることがあります。

3. 高血圧の管理: 血圧の制御が重要で、特に高血圧がRCVSの原因または悪化の要因となる場合、抗高血圧薬が使用されます。

4. 脳血管拡張薬の使用: 一部の患者には、脳血管を拡張させる薬物が処方され、症状の改善を促すことがあります。

5. 定期的なフォローアップ: RCVSの患者は、症状の進行や再発をモニタリングするために、医師の指導に従い、定期的なフォローアップを受けるべきです。

RCVSは、その特異的な症状と一時的な性質にもかかわらず、適切な治療を受けることで多くの患者が回復することができます。しかし、症状の早期診断と治療が非常に重要であることを覚えておいてください。

子供から大人までどの年齢にも起こります。50歳前後から徐々に改善することが多く、ご高齢の方は少ないです。

血管が急に縮まって、その後急に広がったことによって、血管の周りの神経が刺激されることで痛みが出現します。

診断
以下の特徴が多ければ片頭痛の可能性があります。
血管の拍動に合わせたドクドクする頭痛
吐き気がある、吐いてしまった
痛くて動くのがつらい
音がうるさい、光がまぶしい
頭痛の予感がしたり、頭痛の前にチカチカしたりする

治療
痛い時
ナール、ロキソニンなどの鎮痛薬、効果があれば市販の痛み止めでもOK

漢方薬
片頭痛の特効薬となるトリプタン製剤、ラスミジタンなど
発作の回数が多い場合、頭痛の回数を減らすための予防薬
抗てんかん薬、降圧薬、抗うつ薬、血管拡張薬などの内服薬と
2021年に認可、発売された、抗CGRP抗体、抗CGRP受容体抗体など注射薬があります。

それぞれにたくさんの種類があり、特徴があるので、効果を見ながら患者さんのニーズに合わせて選択します。

成人に多く見られるタイプの頭痛で、子供やご高齢の方には比較的少ないです。

症状と診断
締め付けられているような両側の頭痛が特徴で、痛みの程度は比較的軽度から中程度です。この頭痛は歩いたり階段を上ったりしてもで悪化しません。また、吐き気、嘔吐がない、光がまぶしい、音がうるさいなどの症状がない

治療
痛みがある場合は、カロナールやロキソニンなどの鎮痛薬を使用することが一般的です。効果がある場合は市販の痛み止めでも利用できます。漢方薬や筋弛緩薬、抗不安薬も一部の患者には効果的です。
しかし、最も重要なのは生活スタイルの改善です。
以下の点に留意することが大切です。

・姿勢改善:正しい姿勢を保つことが重要です。顎を引き、胸を張り、肩甲骨を引きます。骨盤の位置も意識して立てるようにします。
・職場や生活環境の調整:パソコンの画面の高さを調整し、椅子の高さも適切に変えることが重要です。
・運動:心拍数が少し上がるような軽い運動やウォーキング、体幹トレーニングなども効果的です。
・ストレス回避:多くの場合ストレスは避けられないものですが、可能な限りストレスを軽減、回避する工夫が重要です。

頭部外傷などが原因で頭蓋内の硬膜下に血液が蓄積し、その血液が徐々に増えて圧迫を引き起こす状態です。硬膜下血腫は、急性と慢性の2つの形態に分かれます。急性の場合は、血液の急速な蓄積で早急な手術が必要ですが、慢性硬膜下血腫は徐々に進行するため、症状が遅れて現れることがあります。

症状
時にはっきりとは認識しにくいことがあります。頭痛、めまい、吐き気、歩行困難、視覚障害、記憶力の低下など、多岐にわたる症状が現れることがあります。高齢者では、これらの症状が認知症や加齢によるものと誤解されることもあります。

原因
主な原因は、軽度から中程度の頭部外傷です。その他、出血性疾患や抗血小板薬・抗凝固薬の使用なども原因となることがあります。特に高齢者では、軽微な頭部外傷や転倒によっても血腫が生じることがあります。また、稀に出産後の女性や、血液凝固異常を持つ患者にも発生することがあります。

治療法
内服加療と手術があります。脳の圧迫が軽度の場合や症状が軽い場合は薬で自然に吸収されるのを待ちます。溜まった血液の量が多い場合には手術を選択します。手術後、多くの場合、症状は改善することが期待されます。

水頭症は、脳脊髄液の蓄積によって脳室が拡大する疾患です。脳脊髄液は脳室や脊髄の周囲に存在し、頭部や脊椎をクッションし、栄養を供給しています。水頭症では、この液体が過剰に生成されたり、吸収されなかったりして脳室が拡大し、脳に圧迫を与える状態が生じます。

症状
年齢や病気の進行度によって異なります。成人では、頭痛、視覚障害、意識障害、認知機能の変化、尿失禁、歩行障害などが主な症状として現れます。乳児や幼児では、頭の大きさが急激に増加することが特徴的です。また、頭痛、吐き気、嘔吐、視力の変化、歩行困難、知覚異常、認知機能の低下など、神経学的な症状もみられることがあります。

​治療
原因によって水頭症の治療が異なってきます。脳出血や、脳腫瘍などで水の通り道が遮断され、水の移動吸収が阻害されることで起こるような、急な水頭症の場合は、その原因を取り除いたり(出血や腫瘍を除去する)、内視鏡を用いて脳室の水の通り道を新たに作ったり、一時的に脳室に管を入れて外に出したりするような手術を選択します。
急に起こるような水頭症ではなく、ゆっくり溜まってくるような場合には、シャント術と言って、脳室から脳脊髄液の排出や吸収を改善する手術があります。この手術では、脳室内にチューブを挿入し、余分な脳脊髄液を脳外の場所に移動させて体内で再吸収されるようにします。(V-Pシャント、L-Pシャントなど)

自分の意思とは関係なく勝手に体の筋肉に力が入ってしまう病気です。体の全ての筋肉に起こり得ます。
まぶたの筋肉が勝手に動く(眼瞼痙攣)、首が勝手に傾いたり回ったりする(痙性斜頸)、手や足に勝手に力が入る(書痙など)、耳が勝手に動くなどの症状があります。また、イップスもジストニアの一つとも言われ、同じ動作を繰り返すようなスポーツ選手や音楽家に出現するジストニアを職業性ジストニアと呼びます。

原因
主に脳の運動制御システムの異常によって引き起こされます。他の疾患や特定の薬物の使用によって引き起こされることもあります。自然に治癒することはほとんどありません。

特徴
定型性: ジストニアの症状は一般的に一貫性があり、特定のパターンで繰り返します。症状が急激に左右に変動することは通常ありません。
動作特異性: 特定の動作や環境が症状の出現や悪化に影響を与えることがあります。たとえば、特定の動作を行うと、症状が顕著になることがあります。
感覚トリック: 症状を一時的に改善させるために特定の感覚刺激を使用することがあります。例えば、触れることで症状が和らぐことがあることがあります。
共収縮: 拮抗筋が同時に収縮し、運動が円滑でなくなる現象が起こります。これにより、日常の運動や動作が困難になります。
早朝効果: 朝起きたときに症状が比較的軽いことがよくあります。一般的に、症状が軽い患者にみられる現象です。
オーバーフロー現象: 特定の動作を試みると、その動作とは関係のない場所の筋肉が不随意に収縮することがあります。これにより、不必要な筋肉の働きが生じることがあります。

治療
薬物療法(効果が乏しいことが多い)、ボトックス治療(一時的な改善が見込まれる)、
根治を目指す場合は、手術(熱凝固療法、脳深部刺激療法)、定位放射線治療(ガンマナイフ)、集束超音波などがあります。

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